大会名: VELO
ALANYA StageRace
開催日: 2020年2月20日~23日
開催場所: トルコ・Alanya
カテゴリー: S2
リザルト: 13位
2020年、チーム活動としては初戦となるレースがトルコ・アランヤで開催された。
ヨーロッパからもロード・MTBの多くの選手が、恵まれたトレーニング環境とレース数の多さを理由にここアランヤにやってくる。強くなるには全てが揃っていると言える環境の中で、自分をどこまで進化させられるか。数ヶ月後には全てやり切って何も不安がない、絶対に勝てるという状態で日本に帰国したいと思う。自分の人生を全て懸けるという覚悟を持って、トルコでの生活がスタートした。
そしてこの活動もチームとスポンサー様のサポートによって支えられている。
WAVEONE様からは今シーズンからレースウエアだけでなく、アフターウエアとしてKAPELMUULを提供して頂いた。肌触り良く暖かい素材はまだ少し肌寒いトルコで早速重宝しており、チーム全員で揃いのウエアで行動していると声をかけられる機会も増えて士気が高まる。
Kabuto様からはヘルメットとグローブを提供頂いている。今回は長期の遠征なのでどんな天候でも対応できるように数種類のグローブとヘルメットを持ち込んだ。基本的に最軽量のフレアーを使用していく予定だが、高速コースではゼナードを使う場面もあるだろう。命を守るアイテムだけに、ここまで万全のサポートをして頂き非常に心強い。
あとは自分が結果を残して魅力ある選手となってチームとスポンサーに恩返しできるように頑張るのみ。感謝の気持ちを力に変えて、精一杯2020年シーズンを戦います。
初戦はAlanyaでのステージレース。UCIカテゴリーはS2ではあるが、上位に入ってより確実に多くのUCIポイントを獲得することが目標。自分の役目は平野選手のアシストで、総合順位を狙うためには特に重要となる長距離ステージで平野選手が少しでも前の位置でゴールできるようにすること。そして個人的には毎ステージで全力を出し切って少しでも前のパックで展開し、常にトップ10以内を意識して動いていきたい。
【Day1 XTT
4.7km 14位】
第1ステージは個人タイムトライアル。UCIランクの低い選手から順に1分間隔でスタートしていく。コースは大会最終日のXCOコースを1周する4.7km。長い登りやテクニカルな下りこそ無いものの、森の中の細かいコーナーと登り返しが多くて速く走らせるのは難しいコース。シクロクロスのようで自分としては相性の良さを感じていた。
しっかりイメージトレーニングも行ない、非常に集中して走り切ることができた。トップ10のタイムを期待していたが、10秒ほど足りずに14位という結果であった。トップとは35秒ほどの差。自分より上位の選手と比べると、後半の登り区間での失速が大きかったように思う。しかしこの日のベストは尽くせたので、明日からのステージで総合順位を上げていくと共に、少しでも平野選手の助けになれるように頑張りたい。
【Day2 XCP
16km 16位】
XCPは36kmの予定であったが、前夜から雨が降り続いたことでコースは16kmに短縮となった。ゴールが山頂となったため、XCPというよりはヒルクライムレース。
雨が降り続いて気温も低い中、パレード走行はなくレースがスタート。10km地点までは路面も軽くて短いアップダウンがあるのみなので、集団はひとかたまりのままでロードレースのようにレースが進んだ。砂利道の水たまりであっという間に全員が泥だらけとなり、視界も非常に悪い。何度画面を拭っても30秒もすればサイコンの画面は泥だらけで何も見えなくなるほどだ。
残り6kmから登りが本格的にきつくなり、トップ3の選手が抜け出したのを機に集団はばらばらになる。路面も重くなり、単純な脚力が問われるコース。セカンドパックから千切れて単独となってしまうが、平野選手と合流できた。自分にできることはスピードの出る緩斜面で前を引いて差を詰めることのみ。ゴール前の本格的な登りではもう脚が残っておらず遅れてしまったが、自分のやるべきことは全うできた。結果は16位。昨日よりも純粋なフィジカル勝負で、ただただもっと強くなりたいというのが正直な感想。そのために明日のレースでも自分の限界に挑んでいきたい。
【Day3 XCC
4.7km×3Laps 16位】
大会最長のマラソンステージの予定が、雨の影響でコースに危険があるということでXCCに変更。3日連続のショートレースとなった。得意のマラソンでの総合順位アップを狙っていた自分にとっては残念だが、自分より強い選手たちと走るXCCは非常に得るものが多いので楽しみでもある。
スタート3列目。抜きどころがなく最初のポジション取りが非常に重要。左端に並んだが、目の前の選手がバランスを崩したことで大きく遅れてしまう。しかし同様に遅れをとったカザフスタンチャンピオンの後ろにつけたので、彼の後ろにつきながら少しずつ順位を上げていく。コーナーで1秒でも遅れてしまえば抜かす隙のないコースであるため、非常に集中した。たったの3周であるが、いつものXCOよりペースが速いために非常にきつい。2周目から順位を上げられなくなり、3人パックでラストラップへ。フランスの選手とのスプリント勝負になったが差しきれずに昨日と同じ16位フィニッシュ。総合は14位に上がったものの、悔しさの残るレースとなった。2周目にかなり失速してしまったことを考えると、翌日のXCOではもう少しペースを抑えなければいけないだろう。何より位置取りで無駄な体力を使わないようにスタートをきっちりと決めたい。3日間を通して今の自分の力と周りの選手のレベルも分かっているので、最終日は確実に自分の今出せるベストなリザルトを求めていきたい。
【Day4 XCC
4.7km×8Laps 12位】
いよいよ大会最終日のXCO。ここまで強度は高いもののレース時間は40分ほどであるため、疲労はほとんど無い。むしろ日ごとに良くなってきている気がする。マラソンステージが中止となった影響なのか、最終日のXCOは8周回と長めの設定。
スタートはミスはしなかったが、3列目から順位を上げられずに20位前後。長丁場なので昨日より位置取り争いは激しく無いもの、短い登りで開く僅かな差の積み重ねで先頭集団からは遅れを取ってしまう。
2周目に入り平野選手がペースを上げて先頭集団に合流。自分はこの動きに付いていけずに昨日も競ったフランスの選手を含む3〜4人のパックに。この選手についていくのも自分にとってはギリギリで、何度か千切れかけて5~10秒ほど差を開けられる場面もあったが、コース後半の得意な区間を攻めて追いつくことができた。
ラスト3周。前の選手の疲れが見え始めたところでアタックし、振り切ることができた。もう一つ前のパックに追いつくには差が開き過ぎていたが、諦めずに踏んでいると最終周に一つ順位を上げることができた。4日間の中ではベストリザルトとなる12位でフィニッシュ。もう何も残っていないと言えるくらいに追い込めたレースであった。総合は13位となった。
4日間を通して目標としていたシングルリザルトには届かなかった。XCOのスタート位置が悪くても自分より上位でフィニッシュしているライダーがおり、間近でその追い上げる走りを目撃し、付いていくことができなかった悔しさを感じている。もっともっと強くなりたい。そして先頭パックでレースを展開して、いつかは勝ってみたい。自分が何のためにレースをやっているのかといえば、やはり勝つことが好きだから。海外レースは自分にとって経験を積む場所ではなく、強くなって勝つための場所でなければならない。
今回のレース会場は滞在先のホテルから近く、トップ選手のラップタイムも分かっているので具体的な目標にすることができます。この恵まれた環境で貪欲に取り組んでいきます。
次戦のレースは10日後。十分にトレーニング期間もあるので、今回のレースからどこまで進化できるか楽しみです。
いつも日本からの応援をありがとうございます。
そして活動を支えて頂くチームとスポンサーに感謝致します。
冒頭にも述べた通り、感謝の気持ちを力に変えて全開で前へと進みます。
今後とも宜しくお願い致します。
TEAM BRIDGESTONE Cycling
沢田 時
使用機材
サスペンション SR
SUNTOUR AXON
シューズ
SHIMANO S-PHYRE XC9
ヘルメット Kabuto フレアー スペシャル・チームカラー
グローブ Kabuto PRG-5(ブラックレッド)
サングラス OAKLEY
Jawbreaker(PRIZM ROAD)
レース中:ピットインエネルギージェル
栄養ドリンク風味(カフェイン入り)
VAAM
レース後:リカバリーメーカーゼリー
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