大会名: アジアMTB選手権大会
開催日: 2020年2月4日
開催場所: タイ・チェンライ
カテゴリー: エリート男子
リザルト: 11位
天 候: 晴れ
コースコンディション: ドライ
2020年シーズン初戦にして、今年最も重要とも言えるアジア選手権をタイ・チェンライで迎えた。
タイは日本とは真逆の気候で日中の気温は30℃以上。乾季であるため雨は1ヶ月以上降っていないらしく、路面は砂埃が立つほどに乾燥している。大会2週間前には既にコースが完成されているということであったので、気候とコースに慣れることを目的にレースの14日前と早めに現地に入った。
先にタイ入りしていた平野選手からの情報通り、非常にタフなロングコース。乾いた路面は一見すると石も木の根もなく綺麗に見えるが、実際に走ると路面の凸凹が無数にあってスピードが乗らない。1分以上かかる登りが3箇所あり、圧倒的な登坂力が問われる。ゴール前には大きなキャニオンジャンプもあって初見はかなり恐怖を感じたが、平野選手に引っ張ってもらって無事にクリアすることができた。
スピードが流れないコースに苦手意識がある分、早めに現地入りしたことでじっくりと対策できたことは良かったと思う。小林監督にも現地に来て機材の調整をして頂き、サスペンションとタイヤ空気圧をベストな値にセッティングできたことで、かなり楽に走れるようになった。あまりにハードなコースであるため連日コースに通うのは避け、ロードでの回復走や高強度のメニューをこなしながら決戦の日を迎えた。
スタート時間は14時。最も暑い時間だ。ロングコースの割に周回数も多く、登りの長さを考えるとペース配分と熱中症には十分に気をつけなければならない。最初のコーナーは4番手前後で抜け、落ち着いたペースで登り始める。凸凹の路面に合わせてダンシングで重いギヤを踏んでいくが、スピードが乗らないのでシッティングに切り替える。少し順位を落としてしまったが、まだまだ挽回のチャンスはいくらでもあるコース。7番手ほどで下りに入るが、ここで呼吸を落ちつけるはずが砂埃を吸い込んで大きく咳き込んでしまう。なんとか落ち着けて登りに入るが、一気にペースが落ちてどんどんと抜かれてしまう。先頭パック、セカンドパックにも付けずに一人で千切れてしまった。ピットでしっかりと掛水をもらって体を冷やして立て直しをはかるが、ペースは上がらない。ようやく呼吸が落ち着いたと思った時には脚が止まってしまっていた。
前から落ちてきた選手と3人のパックとなり、中盤以降はようやくレースらしい動きができるようになった。固い路面からの衝撃で腰と足の裏がかなり痛く、フォームもめちゃくちゃになっているのが自分でも分かる。とにかくこれ以上誰にも抜かれたくない、そして自分自身に負けたくないという思いで追い込んだ。順位は11位。目標にしてきたレースというのには余りに不甲斐ない結果であった。
呼吸のトラブルはあったものの、結局は最初の登りで周りよりも余裕がないから起きてしまったこと。レースで腰痛が出るのならば、練習でもそのような状況に身を置いてもっと自分を追い込んで来なければいけなかった。厳しい練習で自分を追い込むことに必死で、逆に追い込みやすい環境でしかやってこなかったからレースでかかるストレスに耐えられなかったのではないかと思う。もっと実戦を意識していれば気づけた対策もあったと思う。やりきったと思ってタイに来た自分のことが腹立たしい。
同じアプローチでは強くなれない。オリンピックの選考期間まで3ヶ月間で今まで以上に貪欲に、自分のやるべきことに取り組みたいと思います。日本に帰国するのは3ヶ月以上先ですが、必ず強くなって帰ってきます。選手として全てに真摯に取り組むこと。それが今僕のやりたいことです。
日本からの応援、ありがとうございました!
TEAM BRIDGESTONE Cycling
沢田 時
使用機材
サスペンション SR
SUNTOUR AXON
シューズ
SHIMANO S-PHYRE XC9
ヘルメット Kabuto フレアー ナショナル・チームカラー
グローブ Kabuto PRG-5(ブラックレッド)
サングラス OAKLEY
Jawbreaker(PRIZM ROAD)
レース中:ピットインエネルギージェル
栄養ドリンク風味(カフェイン入り)
VAAM
レース後:リカバリーメーカーゼリー
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