大会名: Manavgat
Stage MTB Race
開催日: 2020年3月5日~8日
開催場所: トルコ・Manavgat
カテゴリー: S2
リザルト: 17位
天 候: 晴れ
コースコンディション: ドライ
再びトルコ・ManavgatでのS2ステージレースが始まった。前回のレースからは10日間が空いたが、ここからはレースが続いていくために貴重な練習週間ということで目的を持ってしっかりとコンディションを高めることができた。確実に前戦よりも良い走りができるという自信を持って臨んだ。今回も総合成績において重要となる長距離ステージで平野選手のアシストをして、チームとして少しでも多くのUCIポイントを獲得することを目標に臨んだ。
結果は平野選手が14位、自分が17位。これまで苦手としていた個人T.Tではベストな走りができたが、肝心のマラソンステージで平野選手のいるパックに付けずに力になることができなかったのが悔やまれる。ただヨーロッパからの強豪選手が増えて前回より高いレベルのレースの中で、毎日全開でプッシュできたことで得られたものは大きい。また最終日のXCOではこれまでの自分の殻を少し破るレースにすることができた。
【Stage1
XCT 4.9km 14位】
XCOのコースを1周する個人T.T。個人の走力が如実に現れ、ここで勝つ選手が総合でもポディウムに登るというのがステージレースの定石となっている。アップ時から脚の感覚が良く、苦手なT.Tに対しても前向きな気持ちで挑めた。
スタートから全開で追い込み続け、平坦区間はアウター・トップに入れて踏み続けた。コーナーでリアタイヤを滑らすミスはあったものの、フィジカルとしてはもうこれ以上1秒も速く走れないというほどに出し切ってゴール。
結果はトップから27秒遅れの14位。シングルリザルトには届かなかったが、トップとのタイム差を30秒以内に抑えられたことは自分にとって大きな前進。明日からのレースに自信を持って挑むことができる。今回のコースは登りが短いために自分はダンシングで踏み切ったが、トップ選手はシッティングでそれ以上のスピードで登っているらしい。XCOになった時のより大きな実力差はそのあたりにも現れている気がする。
【Stage2 XCP
37km 20位】
コースマップが最後まで発表されない中、数少ない情報を頼りにできる限りの試走を済ませて臨んだ。しかしレースが始まれば事前に聞かされていたコースとも全く違うことに戸惑いながら、集団はまとまったままにレースは進んだ。細かいアップダウンで集団走行が有利ではあるが、前夜の雨で所々ぬかるんでいるために集団後方は落車もあって危険な状況。平野選手と共にできる限り前の方での位置取りを心がける。本格的な登りが始まり、先頭集団が20名ほどに絞られたところで自分は耐え切れずに脱落。しかし大きくペースは落とさずに、ようやく前日に試走しておいた登りに入ってコースの全貌が見えてきた。誰もコースが分かっていない状況の中で心理的には有利。前の選手を目標にしながら、自分の20秒ほど前で単独になっている平野選手を追いかける。ゴールまでラスト3kmでようやく合流。10秒ほど前にベルギー選手のパックが見えている状況だったので、ゴールまでの平坦路を全力で踏んで差を詰めたが、逆に後ろの平野選手との差が少し開いてしまってのゴールとなった。上手くアシストできなかった反省を明日のマラソンレースに生かしたい。
【Stage3
XCM 55km 17位】
ステージ最長のマラソンレース。総合成績を狙うには最も重要な日となる。
コースの情報が無いため試走は諦め、60kmという距離と大きく3回登るということだけ頭に入れてスタート。
昨日とは違って最初の10kmの登りで早くも集団が割れ始める。自分は平野選手がいるセカンドパックまで後10秒ほどの差を登り終わるまでに詰めることができず、結果的にこの10秒がフィニッシュタイムに大きく影響してしまった。下りはとても長く集団走行が有利だが、自分のいるパックでは誰も前を引きたがらずにローテーションが上手くいかず、前との差がなかなか詰まらない。この位置にいる自分が悪いので、積極的に先頭に立って下り終える。フィード地点で小林監督から平野選手のいる前のパックまで1分と教えてもらい、2回目の長い登りが始まる。案の定、後ろで脚を溜めていた選手が登りで先行してくるが、目視できる距離を保ったまま登り続けた。前から落ちてきた選手を2名ほどパスし、遂に30秒ほど前に5名ほどのセカンドパックも見えてきた。
登り始めで先行された選手も追い抜いたが、ここから予想以上に登りが長い。10km以上登っているのにまだ終わらない。一旦差を詰めたセカンドパックと再び差が開いてしまったが、3回目の登りがあることを考えて少し力を残していた。
しかし実はこの時点で先導バイクのミスでコースが変わってしまっていたらしく、結果的にこの登りが最後となり、あとはゴールまで下り基調の15kmのアップダウンを残すのみとなった。セカンドパックは集団であることを考えると追いつくのは絶望的だが、残っていた力を振り絞ってゴールを目指す。ラスト3kmで2名のパックを捉え、少し順位を上げてフィニッシュ。最初の登りで生き残れなかった自分が一番悪いのだが、コースミスの影響で追い上げる得意な形も発揮できずにマラソンステージを終えて悔いの残るレースとなった。
最終日のXCOで全力を尽くしたい。
【Stage4
XCO StartLoop+4.9km×7Laps 17位】
最終日のXCO。平均時速は26km/hを超える超ハイスピードレース。スタートループの登りはなんとか20番手ほどをキープしたが、下りに入った瞬間に落車があって集団が分裂。セカンドパックでループを終える。身体に余裕がなく、前の選手の中切れを詰める力もなくサードパックになってしまう。5人ほどの選手と共に、15秒前のセカンドパックを追いかける。先頭集団までも1分も差はない。登りでは前に位置取れるが、平坦路では後ろに付いて息を整えることしかできず、前のパックとは1周ごとに5秒ずつ開いている。このまま消極的な走りをしていたらパック全体のスピードが上がらないので、自分も登りだけでなく平坦路でも前に立って追いかける。そうすることで競り合いが生まれて集団のスピードが上がり、ラスト2周でセカンドパックに合流することができた。10人ほどの大きな集団となる。追いついたからには先頭でレースを終えたいが、総合成績を考えると牽制している時間は勿体ないので早めに仕掛ける。ゴール前で数名に抜かれてしまったが、17位でのフィニッシュとなった。
総合も17位となった。
自身の走りは確実に良くはなっていると感じたが、マラソンステージで平野選手のアシストをするだけの力が無かったことが最も悔いが残る。ミスではなくシンプルに脚が足りなかったことが原因で、まだまだ強くならなければいけない。今回のレースでは全ステージで平均速度が非常に早く、毎日バイクペーサーをしているように追い込むことができた。厳しい位置取り争いの中で得たものも多い。またXCOでは自分から動いたからこそ集団の中で牽制ではなく競り合いが生まれて前のパックに追いつくことができた。あのようなレースを先頭集団で展開する力をつけていきたい。次戦に向けて誰よりも早く確実に成長するために必要な時間を過ごしていきます。
そして万全の体制でサポートして頂いているチームとスポンサー、日本からの応援に感謝致します。今週末はXCOレースを2連線ですが、そこでは平野選手と共に表彰台に上ることが目標です。
いつもありがとうございます。
今後とも宜しくお願いします。
TEAM BRIDGESTONE Cycling
沢田 時
使用機材
サスペンション SR
SUNTOUR AXON
シューズ
SHIMANO S-PHYRE XC9
ヘルメット Kabuto フレアー スペシャル・チームカラー
グローブ Kabuto PRG-5(ブラックレッド)
サングラス OAKLEY
Jawbreaker(PRIZM ROAD)
レース中:ピットインエネルギージェル
栄養ドリンク風味(カフェイン入り)
VAAM
レース後:リカバリーメーカーゼリー
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