2019年12月18日水曜日

Asia MTB series final KotaKinabalu:レースレポート


大会名:            Asia MTB series final KotaKinabalu
開催日:   20191215
開催場所:  マレーシア・Kotakinabalu
カテゴリー: UCI Class2
リザルト:       4
天 候:   雨
コースコンディション: マッド

ついに迎えた2019年のラストレース。愛媛でのシクロクロス全日本選手権を終えてすぐに向かったのは、マレーシアのコタキナバル。UCI Class2レースであると同時にアジアMTBシリーズの最終戦でもあるこの大会には男女共に日本からも多くの選手が参戦した。結果は4位でUCIポイントは獲得できたが、得意な泥のコンディションを味方に付けられずに機材トラブルを引き起こしてしまい表彰台を逃したことが悔やまれるレースとなった。

雨季であるコタキナバルは毎日必ずと言っていいほどに雨が降り、日が出れば気温は30℃を超える。日本の真夏ほどの暑さではないが、真冬の日本から来た身には十分に堪える。暑さ対策として遠征の前にはローラー台でのトレーニングやサウナにも通うようにして積極的に汗を流すようにした。MTBレース自体は約2ヶ月ぶりだが、シクロクロスをやっている自分にとってはレースコンディションへの不安はない。全日本シクロクロスをきっかけにしっかりと体調を上げてこられた自信もあるので、非常に楽しみな気持ちで臨んだ。

コースは全体的にタイトコーナーが多くてスピードが乗らず、一部はまるで田んぼのような泥区間になっていることもあって流れが非常に悪い。レース当日になって雨が本降りとなり、過酷なマッドコンディションのレースになることが予想できた。コースが非常に短いため、10周回というMTBでは異例の周回数となった。シクロクロスで泥のこなし方に慣れている自分にとっては、むしろプラスと捉えることができるコンディション。コース上に抜きどころは少なく、泥区間では渋滞が起きることも予想できる。差が開きやすい1周目が非常に重要となることは間違いない。

雨が降り続く中、レースが始まる。今回はシクロクロスで試してきたスタート姿勢とギヤ比をMTBでも取り入れ、ペダルキャッチもミスなく決まり順調に加速。最低でも2番手で入りたかったが、登りでのスプリント力が足りずに先頭の山本選手との間にカザフスタンの2選手を挟んでしまった。泥区間に入れば抜きどころはなく、前の選手の僅かなミスがきっかけで山本選手の先行を許してしまう。雨が降り続いているため意外と泥は重くなく、急斜面の登りも乗車でクリアできる。路面の状況を見極めながらレースを進めていく。目の前でカザフスタンのキリル選手が転倒したのに巻き込まれかけるが、なんとか抜いて3番手に上がる。しかしその間にカザフスタンのアディロブ選手の先行を許してしまった。


オーストラリアの選手と3位パックとなる。体力的には余裕がないが、後ろで展開していてはアディロブ選手とさらに前で独走態勢になっている山本選手との差は開く一方。泥区間で積極的に先頭に立つようにして前の二人を追いかける。

レース中盤。雨が止み始めてコースは重馬場の泥へと変化していく。先ほどまでは乗車でクリアできていた登りも降車を強いられる。シクロクロスの経験が生きるので自分にとってはむしろ得意のコンディション。アディロブ選手との差が徐々に詰まり出し、オーストラリアの選手と共に2位に上がる。泥区間は自分の方が得意だと感じていたので一気に前に出ようとしたが、このタイミングで変速にトラブルが起きてしまう。強くトルクがかかる場所ではバイクを押すしかなく、4番手に落ちてしまった。ピットでホイールを交換してリスタート。直後の下りで転倒しそうになりタイムをまたも失ってしまうが、このミスがきっかけで集中力が切れかかっていることを自覚し、逆に落ち着くことができた。


レース終盤。泥の影響でブレーキパッドは完全に無くなり、バイクコントロールが非常に難しい。ランニング区間が増えたことで脚に疲労が溜まり、泥の影響の少ないセクションでもペースが上がらなくなってしまっている。それでも少しずつアディロブ選手との差が詰まっているので諦めずに前を追いかける。最後は目視できる距離まで追い上げたが届かず、4位でのフィニッシュとなった。

泥がバイクの駆動系に悪影響を与えることは明らかであったのでボトルの水をディレーラーにかけながら走るつもりでいたが、レース中はすっかりその考えが抜け落ちてしまっていた。防げたトラブルであったので非常に勿体ないことをしてしまった。


しかしそれ以上に大きなミスは、1周目に先頭に立てずに山本選手の先行を許してしまったこと。やはり泥レースは先頭で自分のラインを走れることが圧倒的に有利となるので、絶対に前に出なければならない場面であった。スタート練習を継続していくと同時に、MTB特有の激登りでのスプリント練習も取り入れて競り負けないパワーを手にしていきたい。最近はシクロクロスの他にもオフロードでの周回練習も取り入れているが、その効果で体力的にキツい場面でもテクニカルセクションをミスなく落ち着いてこなせたのは良かったと思う。ただレース時間が1時間を過ぎたあたりからペースが落ちてしまっているので、レース強度での乗り込みをシクロクロスだけに頼らずに来シーズンへ向けた練習を重ねていきたい。

そして冒頭にも述べた通り、今回のレースが2019年のラストレースとなりました。
今年はこれまでの選手キャリアの中で最もレース数の多い一年となり、シクロクロスなども合わせると合計30戦にもなりました。その中にはステージレースも含まれているため、レース数だけで言えば51レースとなります。出場したレースのほとんどが海外でのUCIレースであり、チームの目的であるUCIポイントの獲得に向けて非常に有意義な活動ができた一年でした。チームとスポンサーのご支援、国内で走る機会が少なくなっても変わらず応援して頂くファンの皆様、そして一番身近で僕を支えてくれた小林監督と家族に感謝致します。

学び多き一年でしたが、アスリートとしてその経験を勝利に繋げなければなりません。日本一、そしてアジア一の選手となってオリンピックに行くという目標は決して変わることなく、2020年も活動して参ります。

たくさんの応援、ご支援をありがとうございました。
来シーズンも宜しくお願い致します!

TEAM BRIDGESTONE Cycling
沢田 時


使用機材
バイク         ANCHOR XR9http://www.anchor-bikes.com/bikes/xr9.html
サスペンション  SR SUNTOUR AXON

コンポーネンツ   SHIMANO XTR  M9100シリーズ(http://www.shimano.co.jp
シューズ         SHIMANO  S-PHYRE XC9

ヘルメット                Kabuto フレアー スペシャル・チームカラー
グローブ     Kabuto  PRG-5(ブラックレッド)
                                   (https://www.ogkkabuto.co.jp)

ウエア        Wave One (http://www.wave-one.com)        
サングラス               OAKLEY 
         JawbreakerPRIZM TRAIL
        
サプリメント     SAVAS(株式会社明治)(http://www.meiji.co.jp/sports/savas/
          レース中:ピットインエネルギージェル
                栄養ドリンク風味(カフェイン入り)
                                 VAAM 
          レース後:リカバリーメーカーゼリー

メーター         Pioneer SGX CA-600 http://pioneer-cyclesports.com/jp/
ヘッドバンド   HALO (https://www.haloheadband.jp


2019年10月23日水曜日

Kos Island MTB S1 Stage Race:レースレポート


大会名:            Kos Island MTB S1 Stage Race
開催日:   20191017~20
開催場所:  ギリシャ・コス島
カテゴリー: S1
リザルト:       21
天 候:   晴れ
コースコンディション: ドライ

前戦のサラミナ島でのステージレースから中3日間の移動と休養を挟み、再びギリシャ・コス島での4日間のステージレースが始まった。前戦のメンバーに加えてマラソンの世界チャンピオンや東京プレ五輪を走った強豪選手なども数多くエントリーしている。出場選手は40人以上で、UCI S1クラスらしく非常にハイレベルなレースとなることは間違いない。

身体の疲れも残っているのでトレーニングはリカバリー目的で最低限に止めておいた。ただ一番重要となるマラソンステージの試走はしっかりと行ない、レースのイメージを膨らませていく。

【第1ステージ XTT 8.5km 34位】
初日はいつも通りのXCTUCIランクの低い選手から順に1分間隔でスタートしていく。とにかくトップとのタイム差を少しでも抑えてゴールすることが目標である。コースはジープ道を4km登って4km下ってくるだけの単純なレイアウト。登り坂は向かい風であったがオーバーペースとなってしまったサラミナでの反省を生かしながら良いペースを刻むことができた。後半のジープ道の下りは追い風ということもあって予想以上にスピードに乗り、幾つかのコーナーで無駄にプレーキングをしてタイムロスしてしまう。海辺の平坦路は全力で追い込んでフィニッシュ。順位は34位と悪いが、トップとのタイム差は2分、トップ10までは1分ほどの差なので、明日のXCMステージで十分に挽回できる。


【第2ステージ XCM 69km 21位】
総合成績に大きく関わるマラソンステージ。今回は10kmのパレード走行後に20kmのループを3周するレイアウト。獲得標高は2000mを超え、周回に入ればアスファルト区間はほぼ無い。シングルトラックのダウンヒル区間はテクニカルに造りこまれていて、走り切るだけでも非常にハードなレースになることが予想できた。

パレード走行の区間が予想以上に長く、オフロードの下りに入る瞬間にいきなりリアルスタートが切られた。当然集団は大混雑で、自分は目の前の障害物を避けきることができずに落車してしまう。幸い身体にもバイクにもダメージは無くすぐに復帰できたが、同時スタートであった女子選手も含む集団の最後尾から抜いていかなければいけない。追い上げるのに体力を消耗してしまい、目標としていたセカンドパックに入ることができなかった。1周目を良いパックに付けることを最重視していたために苦しい展開だが、こうなったからには後半に追い上げる得意の展開に持ち込んで順位を取り戻していくしかない。1周目の後半には前から遅れてきた選手とパックを組み、ペースを立て直すことができた

25位ほどで2周目に入る。登りと平坦区間が速い選手とパックになることができ、良いペースで前の選手との差を詰めていけている。先頭交代を要求されないことを良いことに高速区間はほぼ引いてもらい、走りの特徴的に相手が苦手としている激登り区間で前に出た。狙い通りに差を広げることができ順位は24位でラストラップへ。

レース時間は2時間半を超えていてもちろん疲れてはいるが、この一年でマラソンレースに慣れたためか長いとも感じない。逆に目の前に選手が次々と見えてくるのでワクワクしてくる。長い登りで順位を3つあげて21位となる。ラスト5km20位の選手に追いついたが、下り区間が速くて差を再び広げられてしまった。追いつくのは厳しいが順位の変動は無くとも総合タイムも考えて全力で追い込み、21位でのフィニッシュとなった。

総合順位も21位まで引き上げたが、1周目の落車がなければもっといけたはずだと悔やまれる。明日のXCOが総合順位を上げるにはラストチャンスと言えるので、今日の悔しさをぶつけたい。

【第3ステージ XCO 5.5km×5Laps 26位】
マラソンレース翌日のXCOというのは何度経験しても本当に辛い。距離は昨日の半分だが、XCOの場合はスタートから全力疾走であるためにウォーミングアップの段階で脚が重いというのは精神的にも不安になる。しかし条件は皆一緒であるため、とにかく自分ができる最大限のパフォーマンスを発揮するのみ。

総合順位では前の選手とは2分、後ろの選手とは1分ほど離れている。序盤から格上の選手のパックに食らいついていって逆転を狙い、結果として後ろの選手との差を広げることができれば理想の形となる。

スタートラインは4人しか並べずに後方からのスタートとなってしまったが、短いスタートループで20番手前半の位置はキープできた。1周目も体の動きは良く、昨日のマラソンレースで競い合った選手と早速パックになり、順位は2226位ほど。
単独だとスピードが上がらないジープ道の区間も長いため、とにかくパックから離れないことに集中した。少し前には10位台のパックも見えているが、あと少しの差を詰めることができない。登りのスピードが落ちてきたタイミングで総合争いに関わるイスラエルの選手がペースを上げてくるが、これにも反応することができなかった。体力的にもかなりキツくなってきたが、なんとか順位は下げずに24位の3人パックでラスト周回へ。

ここまで一緒に走ってきて相手の苦手なセクションは分かっている。シングルトラックの下りを全力で攻めて数秒のリードを得る。ゴールまでの登りで逃げ切ろうと追い込むが、残り500mで抜かれてしまった。しかしここで諦めるのではなく、総合タイムが勝負なので最後まで全力を出し切ってゴール。順位は26位で総合も一つ落として22位となってしまったが、昨日より積極的な勝負を展開できたことは嬉しい。



【第4ステージ XCC 30min1Lap 24位】
最終日は街中でのクリテリウムレース。石畳とコンクリートの路面でタイトなコーナーが非常に多い。登りは短い階段があるのみで、非常にハイスピードなレースとなった。
平坦ステージでタイム差は開きにくいが、一周のラップが2分ほどしかないので集団から単独で遅れてしまうとラップアウトすらあり得る。同一周回で完走することを第一目標とし、絶対に落車と機材トラブルを起こさないこと、そして位置取りのためにも攻めるべきタイミングではしっかりと前に出ることを意識した。

かなり混み合った状況の中でスタート。とにかく道が狭くコーナーが多いので、ポジションを上げるのは非常に難しい。25位ほどの集団に乗り、周回を重ねていく。前半はアスファルトの路面とはいえ非常に高速でコーナーに突っ込むことにビビってしまっていたが、徐々に慣れてきた。立ち上がりで思いっきりもがいて、コーナーで数秒休むことの繰り返し。中切れを起こしそうな選手は素早く抜くようにしながらゴールまで集団についていき、24位でフィニッシュ。総合ではフランスの選手に僅か10秒の差で抜かれてしまったが、トラブルを起こした選手がいた為に一つ上がって21位となった。



サラミナ、コスでの2連戦のステージレースを無事に終えることができ、UCIポイントは32点獲得できた。想定以上にレベルの高い中で獲得できたことは嬉しいが、最低でも50点以上は欲しかったので悔いが残る。次のMTBレースまでは2ヶ月ほど開くが、シクロクロスに参戦しながらスピードとレース勘を落とさないようにし、2019年最後のレースを優勝で終えられるようにしっかりと準備していきます。

そして今回の遠征も多大な支援をして頂いたチームとスポンサーのお陰で実現できたことに感謝いたします。そして日本からの応援を有難うございました。

さらに強くなり、目標である五輪出場に向けて進み続けます。

TEAM BRIDGESTONE Cycling
沢田 時

使用機材
バイク         ANCHOR XR9http://www.anchor-bikes.com/bikes/xr9.html
サスペンション  SR SUNTOUR AXON

コンポーネンツ   SHIMANO XTR  M9100シリーズ(http://www.shimano.co.jp
シューズ         SHIMANO  S-PHYRE XC9

ヘルメット                Kabuto フレアー スペシャル・チームカラー
グローブ     Kabuto  PRG-5(ブラックレッド)
                                (https://www.ogkkabuto.co.jp)

ウエア        Wave One (http://www.wave-one.com)        
サングラス            OAKLEY 
         JawbreakerPRIZM ROAD
        
サプリメント     SAVAS(株式会社明治)(http://www.meiji.co.jp/sports/savas/
          レース中:ピットインエネルギージェル
                栄養ドリンク風味(カフェイン入り)
                     VAAM 
          レース後:リカバリーメーカーゼリー

メーター       Pioneer SGX CA-600 http://pioneer-cyclesports.com/jp/
ヘッドバンド   HALO (https://www.haloheadband.jp