大会名: Kos
Island MTB S1 Stage Race
開催日: 2019年10月17日~20日
開催場所: ギリシャ・コス島
カテゴリー: S1
リザルト: 21位
天 候: 晴れ
コースコンディション: ドライ
前戦のサラミナ島でのステージレースから中3日間の移動と休養を挟み、再びギリシャ・コス島での4日間のステージレースが始まった。前戦のメンバーに加えてマラソンの世界チャンピオンや東京プレ五輪を走った強豪選手なども数多くエントリーしている。出場選手は40人以上で、UCI S1クラスらしく非常にハイレベルなレースとなることは間違いない。
身体の疲れも残っているのでトレーニングはリカバリー目的で最低限に止めておいた。ただ一番重要となるマラソンステージの試走はしっかりと行ない、レースのイメージを膨らませていく。
【第1ステージ XTT 8.5km 34位】
初日はいつも通りのXCT。UCIランクの低い選手から順に1分間隔でスタートしていく。とにかくトップとのタイム差を少しでも抑えてゴールすることが目標である。コースはジープ道を4km登って4km下ってくるだけの単純なレイアウト。登り坂は向かい風であったがオーバーペースとなってしまったサラミナでの反省を生かしながら良いペースを刻むことができた。後半のジープ道の下りは追い風ということもあって予想以上にスピードに乗り、幾つかのコーナーで無駄にプレーキングをしてタイムロスしてしまう。海辺の平坦路は全力で追い込んでフィニッシュ。順位は34位と悪いが、トップとのタイム差は2分、トップ10までは1分ほどの差なので、明日のXCMステージで十分に挽回できる。
【第2ステージ XCM 69km 21位】
総合成績に大きく関わるマラソンステージ。今回は10kmのパレード走行後に20kmのループを3周するレイアウト。獲得標高は2000mを超え、周回に入ればアスファルト区間はほぼ無い。シングルトラックのダウンヒル区間はテクニカルに造りこまれていて、走り切るだけでも非常にハードなレースになることが予想できた。
パレード走行の区間が予想以上に長く、オフロードの下りに入る瞬間にいきなりリアルスタートが切られた。当然集団は大混雑で、自分は目の前の障害物を避けきることができずに落車してしまう。幸い身体にもバイクにもダメージは無くすぐに復帰できたが、同時スタートであった女子選手も含む集団の最後尾から抜いていかなければいけない。追い上げるのに体力を消耗してしまい、目標としていたセカンドパックに入ることができなかった。1周目を良いパックに付けることを最重視していたために苦しい展開だが、こうなったからには後半に追い上げる得意の展開に持ち込んで順位を取り戻していくしかない。1周目の後半には前から遅れてきた選手とパックを組み、ペースを立て直すことができた
25位ほどで2周目に入る。登りと平坦区間が速い選手とパックになることができ、良いペースで前の選手との差を詰めていけている。先頭交代を要求されないことを良いことに高速区間はほぼ引いてもらい、走りの特徴的に相手が苦手としている激登り区間で前に出た。狙い通りに差を広げることができ順位は24位でラストラップへ。
レース時間は2時間半を超えていてもちろん疲れてはいるが、この一年でマラソンレースに慣れたためか長いとも感じない。逆に目の前に選手が次々と見えてくるのでワクワクしてくる。長い登りで順位を3つあげて21位となる。ラスト5kmで20位の選手に追いついたが、下り区間が速くて差を再び広げられてしまった。追いつくのは厳しいが順位の変動は無くとも総合タイムも考えて全力で追い込み、21位でのフィニッシュとなった。
総合順位も21位まで引き上げたが、1周目の落車がなければもっといけたはずだと悔やまれる。明日のXCOが総合順位を上げるにはラストチャンスと言えるので、今日の悔しさをぶつけたい。
【第3ステージ XCO 5.5km×5Laps 26位】
マラソンレース翌日のXCOというのは何度経験しても本当に辛い。距離は昨日の半分だが、XCOの場合はスタートから全力疾走であるためにウォーミングアップの段階で脚が重いというのは精神的にも不安になる。しかし条件は皆一緒であるため、とにかく自分ができる最大限のパフォーマンスを発揮するのみ。
総合順位では前の選手とは2分、後ろの選手とは1分ほど離れている。序盤から格上の選手のパックに食らいついていって逆転を狙い、結果として後ろの選手との差を広げることができれば理想の形となる。
スタートラインは4人しか並べずに後方からのスタートとなってしまったが、短いスタートループで20番手前半の位置はキープできた。1周目も体の動きは良く、昨日のマラソンレースで競い合った選手と早速パックになり、順位は22〜26位ほど。
単独だとスピードが上がらないジープ道の区間も長いため、とにかくパックから離れないことに集中した。少し前には10位台のパックも見えているが、あと少しの差を詰めることができない。登りのスピードが落ちてきたタイミングで総合争いに関わるイスラエルの選手がペースを上げてくるが、これにも反応することができなかった。体力的にもかなりキツくなってきたが、なんとか順位は下げずに24位の3人パックでラスト周回へ。
ここまで一緒に走ってきて相手の苦手なセクションは分かっている。シングルトラックの下りを全力で攻めて数秒のリードを得る。ゴールまでの登りで逃げ切ろうと追い込むが、残り500mで抜かれてしまった。しかしここで諦めるのではなく、総合タイムが勝負なので最後まで全力を出し切ってゴール。順位は26位で総合も一つ落として22位となってしまったが、昨日より積極的な勝負を展開できたことは嬉しい。
【第4ステージ XCC 30min+1Lap 24位】
最終日は街中でのクリテリウムレース。石畳とコンクリートの路面でタイトなコーナーが非常に多い。登りは短い階段があるのみで、非常にハイスピードなレースとなった。
平坦ステージでタイム差は開きにくいが、一周のラップが2分ほどしかないので集団から単独で遅れてしまうとラップアウトすらあり得る。同一周回で完走することを第一目標とし、絶対に落車と機材トラブルを起こさないこと、そして位置取りのためにも攻めるべきタイミングではしっかりと前に出ることを意識した。
かなり混み合った状況の中でスタート。とにかく道が狭くコーナーが多いので、ポジションを上げるのは非常に難しい。25位ほどの集団に乗り、周回を重ねていく。前半はアスファルトの路面とはいえ非常に高速でコーナーに突っ込むことにビビってしまっていたが、徐々に慣れてきた。立ち上がりで思いっきりもがいて、コーナーで数秒休むことの繰り返し。中切れを起こしそうな選手は素早く抜くようにしながらゴールまで集団についていき、24位でフィニッシュ。総合ではフランスの選手に僅か10秒の差で抜かれてしまったが、トラブルを起こした選手がいた為に一つ上がって21位となった。
サラミナ、コスでの2連戦のステージレースを無事に終えることができ、UCIポイントは32点獲得できた。想定以上にレベルの高い中で獲得できたことは嬉しいが、最低でも50点以上は欲しかったので悔いが残る。次のMTBレースまでは2ヶ月ほど開くが、シクロクロスに参戦しながらスピードとレース勘を落とさないようにし、2019年最後のレースを優勝で終えられるようにしっかりと準備していきます。
そして今回の遠征も多大な支援をして頂いたチームとスポンサーのお陰で実現できたことに感謝いたします。そして日本からの応援を有難うございました。
さらに強くなり、目標である五輪出場に向けて進み続けます。
TEAM BRIDGESTONE Cycling
沢田 時
使用機材
サスペンション SR
SUNTOUR AXON
シューズ
SHIMANO S-PHYRE XC9
ヘルメット Kabuto フレアー スペシャル・チームカラー
グローブ Kabuto PRG-5(ブラックレッド)
サングラス OAKLEY
Jawbreaker(PRIZM ROAD)
レース中:ピットインエネルギージェル
栄養ドリンク風味(カフェイン入り)
VAAM
レース後:リカバリーメーカーゼリー
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