大会名: UCI Class3 Asia Mountain Bike Series
開催日: 2018年3月10日
開催場所: フィリピン・Binangonan
カテゴリー: エリート男子
リザルト: 2位
天 候: 晴れ
コースコンディション: ドライ
2018年のMTBシーズン初戦をフィリピンで迎えた。
このレースはアジアシリーズの第1戦でありUCI Class3の大会でもある。ここから始まるシーズンに向けて弾みをつける内容のレースをすると共に、きちんと結果を残して貴重なUCIポイントを獲得したい。12月の全日本シクロクロスを終えてからの3ヶ月間、新たにウエイトトレーニングなども取り入れながら練習を重ねてくることができた。久しぶりのレースをとても楽しみにしていた。
しかし少し練習を詰め込み過ぎてしまっていたのか大会一週間に肋骨を疲労骨折していることが判明。身体に衝撃を与えないためにレースまでの一週間は必然的にローラーのみでの練習となる。きちんと強度と量を管理できるのがローラー練習の強みであるので、レースに向けたピーキングの計画を立てて着実にメニューをこなしていった。レースが近づくに連れて身体の疲労は抜けて気持ちも前向きになり、日常生活でも殆ど気にならない程に肋骨の痛みも消えた。久しぶりの実走となったレース前日のコース試走でも違和感は全く無く、むしろ細かいアップダウンとコーナーを繰り返す自分が得意とする部類のコースであったことで自信を持つことができた。
今回は日本ナショナルチームとして自分と平林選手、前田選手に個人参加の中原選手を加えた4名の日本人が参戦した。優勝を狙うライバル同士ではあるが、4人で潰し合う走りをするのではなくて上手く協調しながら速いペースでレースを展開して日本人で表彰台を独占できれば最高の結果となる。ライバルはカザフスタンのキリル選手。過去にアジア選手権の表彰台に何度も登っている選手で、自分も去年の東ティモールのレースでは彼に敗れている。今年5月に開催されるアジア選手権を前に絶対に勝っておきたい選手だ。
現時点でUCIランキングはアジアの中でトップであるためNo.1ゼッケンの1番コールでスタートに着く。やはり気持ちが良い。シングルトラックしかなくて抜きどころが非常に少ないコースであるので、最初のアスファルトを含む登りを終えるまでに日本人で上位を固めておくことが大切。前田選手と中原選手が良いスタートを決めて先頭を引っ張り、それに続いてキリル選手と平林選手、自分が続いていく。後ろを振り返るとこの5人が完全に集団から抜け出していたので、狙い通りにレースが進められていることを後ろから声を出して前の2人に伝えた。
2周目に入ると登りでキリル選手が仕掛けてくるが、これには自分と平林選手が反応して逃げさせない。そしてシングルトラックの登り口でキリル選手がミスをして足を着き、この間に平林選手が先頭、自分と前田選手が2番手に上がる。キリル選手はミスをした際にチェーントラブルを起こしたらしく一気に差が開いた。今が最大のチャンス。3人で声を掛け合いながらペースを上げていく。このまま3人でいければ最高であったのだが、平林選手のペースが速くて自分が中切れを起こしそうだったので前田選手に2番手を変わってもらう。先頭の2人からは10秒ほど遅れてしまったが、前の2人を目標にして走ることで自分もペースを落とさずに後ろのキリル選手を振り切ることができた。
3周目に入ると平林選手が単独で抜け出し、自分は前田選手に追いついてセカンドパックとなった。前田選手と良いペースで周回を重ねることでペースを取り戻し、平林選手との差も少し詰まって20秒ほど。コーナーのたびにお互いの姿が見えるので、それが刺激となって上位3人の誰もが良いペースを刻めていたと思う。
残り2周回。疲れが出てきた自分と前田選手に対して、平林選手は強くて1分ほど先行される。4番手のキリル選手は完全に引き離した。こうなれば最終周回では確実に2位に入ることを意識。前田選手とのスプリント勝負は自信がなかったので、仕掛けどころはラスト1キロにあるフィード地点の短い登り坂と決めていた。そこまでのシングルトラックは先頭で走って自分のペースで息を整える。アタックは上手く決まり、あとは全開で追い込むのみ。そのまま2位でのフィニッシュとなった。
優勝はできなかったが、今回の自分の走りには満足することができた。3ヶ月間取り組んで来た練習内容が正しい方向に進んでいることを確認できて安心した気持ちも強い。UCIポイントは6ポイント獲得することができた。ここから5月のアジア選手権までに海外のレースを4戦ほど走る予定なので、更に調子を上げていきたいと思います。
日本からは沢山の応援と表彰台を独占できたことへの祝福のメッセージを頂きました。
本当にありがとうございました。
5月の八幡浜大会がアジアシリーズの第2戦として開催され、アジア選手権直後のナショナルチームのメンバーも全員参戦する予定です。せひ会場まで応援に来て頂けたら嬉しく思います。
今シーズンも宜しくお願い致します。
TEAM BRIDGESTONE Cycling
沢田 時
使用機材
サスペンション SR
SUNTOUR AXON
シューズ
SHIMANO S-PHYRE XC9
ヘルメット Kabuto ゼナード スペシャルJAPANカラー
グローブ Kabuto PRG-5(ブラックレッド)
Jawbreaker(PRIZM ROAD)
レース前:ピットインエネルギージェル
栄養ドリンク風味(カフェイン入り)
レース中:SAVASスポーツウォーター
レース後:リカバリーメーカーゼリー
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