2019年の中で全日本に次いで重要なレースと捉えて臨んだ八幡浜大会。
優勝することだけを目標にしてスタートを切りましたが、結果は9位と非常に残念なレースとなってしまいました。悔しいという言葉だけでは簡単には切り替えられない想いがありますが、今後のレースで同じ過ちを繰り返さないためにもしっかりと振り返ってから次に進もうと思います。以下がレポートです。
大会名: やわたはま国際MTBレース2019
開催日: 2019年5月26日
開催場所: 愛媛県八幡浜市・市民スポーツパーク
カテゴリー: UCI
Class1
リザルト: 9位
天 候: 晴れ
コースコンディション: ドライ
2019年シーズンの中で予定している国内戦はたったの2戦。ひとつは全日本選手権、そしてもうひとつがこの八幡浜大会である。国内では唯一のUCI Class1大会であり、これまで走ってきた海外のUCIレースに比べればポイントが取りやすいレースと言える。しかし今回はポイントを取るために国内レースを選択したのではなく、勝つために八幡浜に来たという想いであった。この2シーズンを国内戦で勝てていない自分にとって、優勝することで手にできる自信というのはポイント以上に大きな価値がある。
レース当日。真夏のような湿度の高さはないものの、気温は30℃を超えていて非常に暑い。路面も乾燥し切っており、ハイスピードなコーナーでの落車のリスクも考えてレースに臨んだ。4番コールで1列目に並ぶ。自分より前に呼ばれたカザフスタンの2人は今月のセルビアで同じステージレースを走っており、Kirill選手にはXCOでもマラソンでも勝つことができたが、Shakir選手はいずれのレースでも自分よりひとつ前のパックでゴールしていた。実力的には拮抗していると考えていたが、2人とも自分よりスピードのある選手なのでスタートで出遅れることは絶対に避けたい。そのために日本に帰ってからはスタートダッシュを意識した練習を多く取り入れてきた。
ペダルキャッチも上手く決まり、4番手付近で最初の登りを通過。シングルトラックに入る前に再び加速し、前田選手に次ぐ2番手で下りに入った。スタートはいつも自分にとって一番の課題であるが、今日はしっかりと決めることができた。落ち着いて下りをこなしていくが、タイトコーナーでイン側を付いてきたKirill選手が目の前で落車。これに影響されて前田選手と7秒ほどの差が開いてしまうが、慌てずに登りを使って追いつくことができた。
この時点ではまだ身体に余裕があり、桜坂で先頭に立ってレースを引っ張る。終盤の登りでカザフスタンの2人と前田選手に抜かれるが、4名の先頭集団で1周目を終えた。
2周目、下りは余裕をもってこなしていたが、先ほど前田選手に追いついた登りで予想外に脚が動かずに、先頭から早くも遅れてしまう。桜坂に入って斜度が上がるとさらに失速し、一番軽いギヤで踏むのが精一杯の状況となってしまう。
勝つことだけを考えていただけに、こんなに早く先頭から脱落してしまったことでメンタル面でも厳しい状況になる。ひとつでも前にという闘志が消えてしまっている。
レース中盤になっても脚は回復せずに、桜坂に入るたびに順位を落としていく。身体に余裕がないために水分補給も疎かになってしまっており、身体は熱いのだが水を口に入れるのも困難に感じる。気づいた時には軽い熱中症のような状態になってしまっていた。
そんな厳しい中でも国内でのレースでは名前を呼んで応援してもらえるので非常に力になった。タイの選手にも抜かれるが、応援のおかげで抜き返すことができた。もっと声援に応えるレースをしたいのだが、思うように動かない身体に腹立たしい気持ちさえ湧いてくる。
たったの一時間半のレースであるが、時間が経つのがとても遅く感じる。
最終周回に入って15秒ほど先に6位までの選手は見えていたが、追いつくことはできずに9位でレースを終えた。
最高のパフォーマンスを発揮して勝つことを目標にして準備をしてきたが、惨敗としか言いようがないレースをしてしまったことに気持ちの整理がつかない。チームとスポンサーからの万全のサポート、そして会場での熱い応援に応えられなかったことへの申し訳ない気持ちと、強かった同年代のライバル選手達と最高の勝負をできるチャンスを逃してしまったことへの悔しさが入り混じっている。
今シーズンは海外レースの連戦で順調に調子を上げてきて手応えを感じていたので、この日のためにやってきたことは決して無駄ではなかったとは言い切れる。しかし最後の調整の部分で失敗してしまったように思う。来るべき次のレースに向けて、同じ失敗は絶対に繰り返さない。来月からのUCIレースでは獲得したポイントの全てがオリンピックに向けた選考対象となっていくので、立ち止まっている暇はない。この敗戦を真摯に受け止め、悔しさも全て力に変えて、強い選手になれるように精進していきます。
大きな声援を送って頂き、本当にありがとうございました。
今後とも宜しくお願い致します。
TEAM BRIDGESTONE Cycling
沢田 時
使用機材
サスペンション SR
SUNTOUR AXON
シューズ
SHIMANO S-PHYRE XC9
ヘルメット Kabuto フレアー スペシャル・チームカラー
グローブ Kabuto PRG-5(ブラックレッド)
サングラス OAKLEY
FieldJacket(PRIZM TRAIL)
レース中:ピットインエネルギージェル
栄養ドリンク風味(カフェイン入り)
VAAM
レース後:リカバリーメーカーゼリー
0 件のコメント:
コメントを投稿