大会名: UCI Class2-Portugal Cup-Belas
開催日: 2014年6月22日
開催場所: ポルトガル・Belas
カテゴリー: U23(エリートと混走)
リザルト: 18位
天 候: 晴れ
コースコンディション: ウェット→ドライ
今シーズンで3戦目となるポルトガルカップに参戦してきた。
ポルトガルカップは毎戦UCIレースであるためにワールドカップに参戦しているような選手も数多く出ていて、U23クラスの自分とってはエリートの選手達と一緒に走れるために、とても良い練習になる。またコースも毎回自然の地形を生かしながらも人の手で丁寧に整備されていて、難易度は高いがリズムが良くて走っていて楽しい。こんなコースが日本のレースでもどんどんと使われるようになっていけばいいなと毎回のように思う。
今回のコースは登りではジープ道を使った比較的広くて締まった路面が多いのに対して、下りは狭い木々の間をすり抜けながら走るテクニカルなシングルトラックが多く、XCらしくバランスの取れたコースであった。コース中盤にはワールドカップでもなかなか無いような急勾配なダウンヒル区間もある。レース当日は朝から小雨が降り続いてマッドレースになるのではないかと予想していたが、ちょうどエリートクラスのスタート前に雨が止んだため、レースが進むにつれて路面がドライコンディションへと回復していく中でのレースとなった。
今回の参戦の目的は一ヶ月後に迫った全日本選手権に向けて今の自分の状態を確認すること。そして練習で取り組んできている「理想の走り」をレースという本番の舞台でしっかりと発揮すること。今月はハードな練習を積み重ねてきて、練習の時に好調さを感じることが多くなってきた。今日のレースでここからさらに良いイメージを作っていきたい。
スタートループは短い直線を左に曲がると下り基調のアスファルトになるため、最初のコーナーでの位置取りが重要になる。クリートキャッチは失敗したが、コーナーにはアウトから良いライン取りで進入できた。8番手ぐらいの位置。アスファルトの直線では後でメーターを確認すると50km近いスピードが出ていた。本コースに入った時点で10番手程。前回のポルトガルカップでは最初の登りで耐え切れずに一気に失速してしまったが、今回は違う。練習の成果か単純なパワー勝負の登りでも遅れずに勝負ができている。しかし登り終えてシングルトラックに入るまでの僅かな区間でもさらにペースは上がり、このスピードアップには耐え切れずに少し順位を落とした。ただ自分の調子が良いことは最初の登りで確信できたので、焦らずに前の選手に付いて息を整える。先ほどまで降っていた雨の影響でコースがどのぐらい荒れているのかを確認できていないため、前の選手のタイヤの滑り具合を見ながら慎重に下る。若干の渋滞はあったが順位を落とすこと無くシングルトラックを抜けた。
コース後半からは平坦区間が多くなり、一気にスピードが速くなる。そしてここで大きなミスをしてしまった。コース上のほんの小さな石に前輪をとられて転倒してしまう。まさかここで転けるとは。。調子が良い分、少し焦っている自分がいることを感じた。この転倒で2人に抜かれてしまい、1周目は14番手付近での通過。
2周目、3周目とコースにも慣れ始めて、全ての区間を乗車したままクリアできるようになった。コースもドライコンディションへと回復してきている。しかし自分が今回のレースで使用していたのは、ウェット路面に適したノブの高いタイヤ。コース序盤のシングルトラックでは前の選手に追い付けても、後半の平坦区間での周りの選手のスピードに付いていけない。なかなか順位を上げることが出来ないままレースが進んでいく。
路面がドライへと回復していくにつれて、自分のこのコースで速く走れる区間と遅い区間の差がはっきりとしてきた。序盤の登りで突き放したはずの選手にコース後半の平坦区間で追い付かれることを繰り返し、少しずつ体力を消耗していく。
ラスト2周回は4〜5人程の大きなパックでの走行となった。このパックの先頭でゴールするにはコース序盤の登りとシングルトラックで先行して、逃げ切るしか無い。特に最初の登りでは自分が一番踏めている自信があったため、最終周回はここでペースを上げようと考えていた。
そして最終周回。まだ脚は動く。しかし身体の調子がおかしい。右の脇腹が猛烈に痛いのだ。登りで力を入れた時だけでなく、路面からの振動だけで痛む。この痛みによって一気にペースダウンしてしまい、集団から脱落してしまった。悔しいがゴールを目指すことで精一杯の状況。後ろの選手とは差があったのでなんとか追い付かれることはなく、18位でのゴールとなった。
今回はミスが重なり不本意な結果になってしまったが、走り自体は確実に良くなっているという確信を持てた。
タイヤ選択についてはもっと試走の段階から慎重に考えるべきであったと思う。冷静に考えればこのコースで最も速く走るには序盤のテクニカル区間でミスを犯さず、後半の平坦区間でスピードにのせることだと分かったはず。ノブが高く路面抵抗の大きいタイヤで平坦区間を無理に踏んだため、バイクが跳ねて身体への大きな負担となっていたと思う。その結果、最終ラップに腹痛が起きてしまったのだと思う。
レースでは限界ギリギリのところで走っているので、ひとつのミスでどんどんと悪い流れになってしまうことが多い。逆にちょっとしたきっかけで今日はいける!と想い込んでしまえば、そのままゴールまで調子良く走れてしまうこともある。
今回はそんなレースでしか味わえない厳しさと面白さを再確認できたレースでもあった。
いよいよ日本への帰国も近づいてきたので、引き続きハードな練習を積み重ねて、万全の体調で日本に帰りたいと思います。
全日本では去年より強くなったと思って頂けるような走りをしてみせます。
応援ありがとうございました。
これからも宜しくお願い致します。
BRIDGESTONE ANCHOR CYCLING TEAM
沢田 時
使用機材
バイク
ANCHOR XR9
コンポーネンツ SHIMANO XTR
ハンドル SHIMANO PRO
ステム SHIMANO PRO
ペダル SHIMANO XTR
シューズ
SHIMANO SH-XC90
ヘルメット KOOFU スペシャル・チームカラー(U23チャンピオン仕様)
グローブ Kabuto PRG-3(レッド)
ウエア Wave One レジェフィット
サングラス OAKLEY Racing
Jacket
レンズ positive red
サプリメント
SAVAS(株式会社明治)
レース中:SAVASスポーツウォーター
ピットインリキッド
レース後:リカバリーメーカーゼリー
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