2020年9月28日月曜日

Coupe du Japon Misaka International:レースレポート


 大会名:      Coupe du Japon Misaka International

開催日:   2020927

開催場所:  山口県下関市・深坂自然の森

カテゴリー: UCI Class3 エリート男子 

リザルト:    2位

天 候:   晴れ

コースコンディション: ドライ

 

国内シリーズの第3戦が山口県下関市の深坂自然の森で開催された。

この大会は国内では今季初となるUCIレースであるが、今の目標はポイント獲得というよりは6週間後の全日本選手権に向けていかにポジティブな内容のレースができるかどうか。全日本で勝つためにフルメンバーが揃ったこのレースでも積極的なアタックを恐れずに繰り返し、勝つために必要な展開を自ら作っていくレースをすることが重要だと考えていた。身体のコンディションも夏場から高い水準で維持できており、大きな自信とモチベーションを持って臨んだ。

 

コースは常設コースということもあって流れが良く、スピーディーな造りでとても走り易い。

路面が荒れた箇所ではパンクのリスクが高いことを承知していたが、少しでもバイクを進めるために空気圧はギリギリまで低く設定した。

 

土曜日は前哨戦となるXCCが開催される。XCOの最前列8人を決めるためのレースでショートコースを3周する20分間の短期決戦。今のコンディションであれば8位以内に入ることは確実なので、経験を得るためにも牽制せずに積極的にいこうと考えていた。スタートからトップに立ってレースを引っ張る。すぐに4人の先頭集団が形成された。ホームストレートでかかるアタックにも全て反応し、2周目も先頭で走り続ける。4人パックのまま最終周回へ。しかし滑り易い川渡りの登り返しで痛恨のスリップ。すぐにバイクを降りて走るが、この隙に先行を許してしまう。2位争いの3人のスプリントになり、3位のフィニッシュとなった。悔しいが身体のコンディションは良く、明日への楽しみが増したレースであった。レース後にミスをしたセクションのライン取りをもう一度確認し、回復に専念して翌日の決戦に備える。

 

そして迎えたXCO当日は快晴で、滑り易かった路面も回復傾向。より高速な展開が予想される中、7周回のレースが始まった。スタートは前日より前にいきたい選手が多くペースも速いが、身体のキレは良く周りの動きを見る余裕がある。シングルトラックに入る前にペースをあげて、山本選手に続く2番手で入った。ペースは速いが十分に対応できるスピード。早く一騎打ちの展開に持ち込みたかったので、登り終わりで先頭に立って更にペースを上げる。再び抜き返されるがしっかりとマークして4人のパックで1周目を終える。

 

2周目も山本選手と入れ替わりながら先頭で展開。後ろの2人は前に出る余裕が無いように見えたので、中切れに巻き込まれないように常に2番手以内の位置をキープする。登りよりもコース中盤の下りと平坦区間のペースが速く苦しいが、後ろの2人とは若干の差が広がっていることが分かったので、ここはとにかく後ろで我慢。2周目を終えて2人のパック。しかしホームストレートでは山本選手はチームメイトの北林選手を待ちたいようでペースを大きく落とす。自分としてはアスファルトの登りが勝負所であるので、この動きに合わせていては後手に回ることになる。一息ついてから後ろからラインを変えて思い切りアタック。キレは良かったが、今思えば仕掛けるタイミングが速すぎた。シングルトラックに入る前に抜き返されてしまい、一気に苦しくなる。10秒ほどの差がついてしまうが、この場面が訪れることもレース前に想定できていたので焦らない。ここからが勝負。単純な登りでは負けていない自信があるので、背中が見える範囲で抑えられれば、次の周回の先ほどアタックした登りを使って追いつく自信はある。



しかしその重要な場面でリアタイヤのパンクに気づく。どこでやってしまったのかは分からないが、山本選手を追いかけるためにバイクが暴れてかなり荒い走りになってしまっていたのは事実。幸いスローパンクでピットまでの距離は近く、小林監督に僅か15秒ほどの時間でホイールを交換してもらいリスタート。パンクで失った時間はトータルで30秒ほどだろうか。この間に北林選手に抜かれて3番手に落ちる。先頭から50秒、北林選手から15秒の差で4周目へ。このままワンツー体制を築かせるわけにはいかない。アスファルトの登りで一気に北林選手との差を5秒まで詰める。下りや荒れた路面では再び差は広がるが、もうそれは仕方がないと割り切って今の自分ができる最速の走りに集中。もう一度パンクさせる恐怖心と戦いながら、確実に踏めるセクションで差を詰めた。

 

5周目のアスファルトの登りで2位に上がり、少しでも山本選手との差を縮めようとプッシュし続ける。後ろから北林選手のプレッシャーを感じるが、それを苦しいのではなく楽しいと感じるようにした。ずっとレースができなかった今シーズン、こんな真っ向勝負ができることをどれほど待ち望んでいたことか。この時間のために全てを注いてきたのだから、楽しくないはずがない。

 

残念ながら先頭には届かなかったが、2位でのゴールとなった。悔しいが自分のできることを全て試せたので後悔はない。まだまだ速くなれる手応えも感じている。トラブルが起きても集中力を切らさなかったのは、調子の良い証拠でもある。ここで得たものを6週間後の全日本で全て返せるように、引き続き精進して参ります。



最後にコロナ禍で大変な情勢の中で、素晴らしいコースでレース開催して頂いた大会スタッフの皆様、サポート頂いているチームとスポンサー各位、応援して頂いた方々に感謝いたします。ありがとうございました。

 

6週間後の118日に必ず日本一の選手となります。

引き続き応援のほど、宜しくお願い致します。

 

TEAM BRIDGESTONE Cycling

沢田 時

 

使用機材

バイク         ANCHOR XR9http://www.anchor-bikes.com/bikes/xr9.html

サスペンション  SR SUNTOUR AXON

 

コンポーネンツ   SHIMANO XTR  M9100シリーズ(http://www.shimano.co.jp

シューズ         SHIMANO  S-PHYRE XC9

 

ヘルメット                Kabuto  IZANAGI スペシャル・チームカラー

グローブ     Kabuto  PRG-5(ブラックレッド)

                                 (https://www.ogkkabuto.co.jp)

 

ウエア        Wave One (http://www.wave-one.com)        

サングラス            OAKLEY 

         JawbreakerPRIZM TRAIL TORCH

        

サプリメント     SAVAS(株式会社明治)(http://www.meiji.co.jp/sports/savas/

          レース中:ピットインエネルギージェル

                栄養ドリンク風味(カフェイン入り)

                                VAAM 

          レース後:リカバリーメーカーゼリー

 

メーター         Pioneer SGX CA-600 http://pioneer-cyclesports.com/jp/

ヘッドバンド   HALO (https://www.haloheadband.jp

 

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